[取材時の曲について]
撮影時にステージで演奏(リハーサル)をしていたのは、ユベール・スダーン指揮の東京交響楽団。曲はラヴェルの「スペイン狂詩曲」でした。ステージいっぱいに、各種打楽器やハープなどを加えた3管編成のオーケストラが広がっています。
ちょっとひとこと オーケストラの対向配置について
オーケストラとピアノ・リサイタルについてご説明していますが、ヴァイオリンやチェロなど器楽のリサイタルや室内楽コンサートの場合、音量がやや小さくなるため、よりステージに近い席がおすすめです。また歌手(ソロ)や合唱(声楽アンサンブル)の場合は音楽家の顔が正面を向きますので、センター・ブロックへダイレクトに声が届きます。
最近では、指揮者やオーケストラによって「対向配置」という並び方を採用するケースが増えてきました。その場合、第1・第2ヴァイオリンが指揮者の左右に分かれ、コントラバスやチェロが通常と逆サイドに並びますので、ステージの見え方や聞こえ方も違ってきます。事前の告知において「対向配置で演奏します」とアナウンスされることは極めて少ないため、「この指揮者なら通常配置だろう」「この指揮者は以前に聴いたとき対向配置だった」などと、経験をもって予想するしかありません。それでもわからない場合は音楽雑誌などに掲載されたコンサートの写真で判断したり、各オーケストラの事務局などに確認するなどが数少ない解決法になります。