セルゲイ・シェプキント(ピアノ)
サンクトペテルブルグ生まれ。サンクトペテルブルグ音楽院でアレクサンドラ・ズコウスキー、グリゴーリ・ソコロフに師事し1985年に首席で卒業。90年にボストンに移住。ニューイングランド音楽院でラッセル・シャーマンに師事、92年アーティスト・ディプロマ、99年に博士号。94~98年には伝説的ピアニスト、故ポール・ドグローに師事。受賞歴は1999年「ニューオーリンズ国際ピアノ・コンクール」「プラハの若い演奏家のための国際コンクール」で第1位。1992年プレッサー基金賞。1993年ハーバード・ミュージカル・アソシエーション賞、03年マエストロ基金ジーニアス奨学金を得た。
1993年1月、カーネギー(ワイル)リサイタル・ホールでデビュー。以来ニューヨークの演奏会にはたびたび登場し、2000年代に入りアメリカ、ロシア、オセアニア、欧州各地でリサイタルを開催。これまでにオスロ・フィル、サンクトペテルブルグ・フィル、ノルウェー放送響、ナシュア響、ボストン・ポップスと共演。2007年「バッハ:ゴルトベルク変奏曲」で初来日。卓越したバッハ解釈と音空間に多くの聴衆が感銘を受けた。その後は「平均律クラヴィーア曲集第2巻」全曲、10年には「展覧会の絵」とともにベートーヴェンやスクリャービンの作品などを聴かせた。
ベートーヴェン、ロマン派、ロシア作品を好み、リサイタル、協奏曲、室内楽、声楽など、時代の様式感を兼ね備えた幅広いレパートリーを持つ。最新CDは、15年振りの再録音「ゴルトベルク変奏曲」(キングインターナショナル)を2010年秋にリリース。
現在ピッツバーグ、カーネギー・メロン大学ピアノ科助教授、ニューイングランド音楽院教授。スタインウェイアーティスト。