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【インタビュー】“ドラムスの神様”スティーヴ・ガッドがミューザに降臨!

2023.09.18

From_Muza

今秋、“ドラムスの神様”スティーヴ・ガッドがミューザ川崎に初降臨する。世界最高峰のドラマーとして日本でも絶大なる人気を誇るスティーヴは、自身が率いるスティーヴ・ガッド・バンドをはじめ、エリック・クラプトンやジェームス・テイラーなどジャンルを超えたスターたちとの共演でその名を轟かせてきた。

今回ミューザ川崎にて披露するのは、ドラムスとサックスとハモンド・オルガンとういうユニークな編成で世界各地の音楽ファンを熱狂に包んでいるトリオプロジェクトBHG (Blicher Hemmer Gadd)だ。スティーヴと共演するのは、2度のデンマーク音楽大賞(Danish Music Award)に輝くサックス奏者 ミカエル・ブリチャーそして天才オルガン奏者として注目を集める、ダン・ヘマーだ。3人が作り出す唯一無二のグルーヴに期待が高まる。

ミューザ川崎での初出演を前にスティーヴとミカエルにBHGを結成した経緯やそのサウンドの魅力について語ってもらった。
interview & text=八島敦子

ミカエル・ブリチャー、ダン・ヘマー、スティーヴ・ガッドの写真

まずは、スティーヴとの出会いについて、ミカエルが語る。

14年くらい前にプロミュージシャンたちにワークショップをするために、スティーヴがデンマークにやってきたんだ。長年のスティーヴ・ガッドファンだった僕もそこに参加して、スティーブと色々と話をする機会に恵まれたんだ。そしてせっかくなので、ダン・ヘマーと一緒に録音した自分のCDをスティーヴに渡したら、なんとその日のうちにスティーヴが聞いてくれて、僕たちの音楽が好きだと言ってくれたんだ。そこで、もしヨーロッパに来る機会があったら、ぜひ僕たちと共演してほしいってお願いしたんだ。スティーヴは、ぜひ実現できるといいね、と言ってくれた。そして1年半ぐらい後かな、なんと本当に共演が実現したんだ。それから今まで12年間、 BHGプロジェクトで一緒に演奏し続けているんだ。

“ドラムスの神様”スティーヴ・ガッドはE.クラプトンやJ.テイラーなど
ジャンルを越えたスター達とも共演するレジェンド・ミュージシャン

スティーヴが語るミカエルとダンの魅力とは。

とにかく、ミカエルもダンも人間的にも音楽的にも本当に素晴らしいんだ。最初に、ふたりが一緒に演奏しているのを聴いたんだけど、すでにふたりの間で素晴らしい音楽をつくりあげていた。ふたりがつくりだすグルーヴはとにかく凄いし、とても独創性に富んでいる。彼らの演奏を実際に聴くと、ふたりが実に色々な音楽が好きだっていうことがよく分かるよね。オールドスタイルの音楽の要素もあるけど、その要素を取り入れながら自分たちのオリジナルの音楽へと発展させているところが何よりも素晴らしい。彼らがどうやったらそんなグルーヴを作り出せるのか学びたかったし、ぜひ一緒に演奏したいと思ったんだよ。
実際、ミカエルとダンに僕が加わり、3人で音楽をつくると本当にとてもいい感じのグルーヴが生み出せることがわかったんだ。

さらに、彼らが好んで聴いている音楽も好きなんだ。ツアーをしながら、3人でいろんな音楽を一緒に聴いたんだけれどもとても刺激を受けたね。彼らはありとあらゆる音楽をとても良く知っている。フェラ・クティのようなアフリカの音楽から、アメリカの初期のジャズまで本当に詳しいんだ。彼らのおかげでいままで聴いたことのない音楽も聴くようになったんだよね。

(写真手前)天才オルガン奏者として注目を集めるダン・ヘマー

今回ミューザ川崎でどんなサウンドを観客のみなさんに届けたいか、スティーヴに抱負を聞いた。

昨年の8月にフェスタサマーミューザ KAWASAKI 2022 での「チック・コリア トリビュートコンサート」で初めてミューザ川崎の客席でコンサートを楽しませてもらったけれども、とてもいいサウンドで素晴らしくて美しいホールだった。ジャズクラブ、コンサートホールからドームまで世界中の様々な場所で演奏をしているけれども、そのなかでもとりわけコンサートホールで演奏するのはとても好きだ。そして、コンサートホールで演奏するときは、とにかくナチュラルでオーガニックなサウンドを届けられることを心がけているよ。ホールが大きいからスピーカーを使わなければならないこともあるんだけれども、機材を使って音を大きく増幅させるようなことは実はあまりやりたくないんだ。機材はあくまでも良い音をオーディエンスに届けられるように、調整するためのもの。決して音を大きくするためのものではない。なおさら、コンサートホールではそうだ。なるべくアコースティックに自分の音を届けたいと思っているよ。どんな会場でも僕はできるだけ、バンドがステージで出す音をそのまま直接届けたいんだ。ドラムの音を大きく響かせたいわけじゃない。自分自身がバランスをコントロールしたサウンドをそのまま届けたいんだ。

ミカエルにも今回のコンサートでのBHGのサウンドの楽しみ方について語ってもらった。

僕たちは大きなサウンドでスピーディな演奏をし続けることを目指しているわけではない。さまざまなダイナミクスやグルーヴを取り混ぜながら、音楽をつくっていくことがこのバンドのスタイルなんだ。ソフトに演奏する部分もあれば、エネルギッシュかつパワフルに演奏することもあるんだ。ミューザ川崎は大きなコンサートホールだけれども、アコースティックで身近に感じてもらえるような演奏を心がけたい。その中で僕たちのエッセンスであるグルーヴをぜひ楽しんでほしい。

2度のデンマーク音楽賞に輝くサックス奏者、ミカエル・ブリチャー

最後にスティーヴから、ミューザ川崎でコンサートを楽しみにしている皆さんへメッセージをもらった。

みなさん、こんにちは、スティーヴ・ガッドです。昨年訪れましたが、ミューザ川崎のコンサートホールは本当に素晴らしい会場ですね。今回BHGのメンバーと、この美しいホールで、みなさんの前で演奏することをとても楽しみにしています。コンサート会場でお会いしましょう!

世界最高峰のグルーヴを、ミューザ川崎ならではの最高の音楽空間で心ゆくまで楽しめる稀有な機会となることだろう。

*   *   *   *   *

MUZAスペシャル・ナイトコンサート スティーヴ・ガッド BHGプロジェクト

【日時】

  • 2023年10月26日(木)19:00開演

【出演】

  • ドラムス:スティーヴ・ガッド
  • サクソフォン:ミカエル・ブリチャー
  • ハモンドオルガン:ダン・ヘマー
  • 公演詳細はこちら

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