愛・愛・愛!打ち合わせがまるで女子会トーク♪2/26「女の愛と生涯」
2022.02.18
今日は、26日に迫った「ホールアドバイザー小川典子企画《女の愛と生涯》」コンサートのオンライン打ち合わせが行われると聞き、スタッフも参加させていただきました。
本コンサートでは、ピアニスト小川典子さん、ソプラノ歌手の市原愛さんの演奏でドイツ・ロマン派の《愛》に満ちた歌曲をお届けします。さらに、ドイツ語歌詞の日本語翻訳も小川典子さん市原愛さんのお二人が手がけており、その日本語歌詞の朗読を江原陽子さんが務めます。
今日の打ち合わせはこの三人の出演者が揃い、歌詞の解釈や表現について、議論を重ねました—というと若干お堅いですが、何といってもテーマは「愛」。さながら女子会のようなトークが繰り広げられることとなりました。
「死んじゃう、、、というより好きすぎてキュン死しちゃうって感じ!?」
「この女の子はけっして清純じゃなくて、自由奔放に遊んでるのよね」
「バラは可憐だと思われているけれど、結構丈夫で、切っても切っても生えてくるし近寄ると傷だらけになる。そういう女性のイメージ」
「一見、夫が妻にとても感謝しているように見えるけど、実は奥さんが怖くて作った曲」
真面目な打ち合わせではありますが・・・クラシックの名歌曲も、よくよく聞いたらすごいことを歌っているらしい!?
小川さんと市原さんは歌詞の翻訳を通じて様々な愛の表現と向き合ったそうです。
打ち合わせの中で何度も出た話題が、19世紀ドイツ人の「愛」の感覚と、自分たちが思っている感覚が同じではないということ。そこを、日本のお客様にどう伝えるか。議論をしながら、ここはそういう意味だったのね!とか、ここはこういう表現で行きましょう!など、思いをすり合わせていきました。
小川「歌手の方っていつも愛の歌詞を見つめ合って歌ったりしてるのよね・・・私にはとてもできない!」
市原「やはり音楽があって、役になりきってるからできることですよ。外国語ですし。だから朗読は大変なのではないかと・・・」
江原「そうですよ!たった一人で、愛を語るんですから(一同笑)」
今回のコンサートは、お客様にも歌曲の世界観をより味わっていただくために、プログラムで対訳を追いながらではなく、日本語で朗読を入れることになりました。
小川さんと市原さんによる翻訳を江原さんの朗読で、楽曲の前に聴いていただきます。
ロマンあふれる音楽がより豊かにお楽しみいただけることでしょう!
最後に、出演者のみなさんはどの曲や表現に共感しますか?と質問してみました。
市原「『女の愛と生涯』7曲目《母の愛》ですね。母だけが知っている、子どもを生み、育てる喜びに共感します」
小川「『女の愛と生涯』6曲目《喜びのなみだ》の熱量はすごいですね! イギリス人に聞いてみたんですよ、もしイギリス人だったら、どうやってこのほとばしる愛情を表現するかと。そうしたら『地下鉄に乗ってもし君と偶然出会えたら、その時は一緒にお茶を飲もう』ですって(笑) でも、その感覚はイギリスに住んでいるとよくわかります。同じヨーロッパでもやはりドイツとは愛情表現が違うんだなと思います」
市原「歌の場合は、韻を踏むなどの約束事もあって単語をチョイスしてますから、ドイツ人がいつもこんな感じではないとは思います(笑)」
江原「私は『女の愛と生涯』の中で、日本的な感覚にリンクすると思えるのは2曲目《誰よりも素晴らしいお方》です。大好きな人に、他に好きな人ができてしまったら、ちょっと一歩引いてしまうというか、、、愛するあまり、自分が引いてその人の幸せを願うことが大切なんだという気持ちは日本人にも通じる気がします」
小川「そんなことをされたら、私だったら許しません!(一同爆笑)」
どんな愛の歌に、みなさんは共感されますか?
シューマン、シューベルト、メンデルスゾーン、リヒャルト・シュトラウス・・・ドイツ・ロマン派の歌曲の世界をぜひミューザ川崎シンフォニーホールでたっぷりとお楽しみください。