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「内に秘められたものを見つけたい」―音大オケ・フェス 上野学園大学インタビュー

2019.11.20

From_Muza

毎年恒例の音楽大学オーケストラ・フェスティバル。「音大生とは思えない!」「こんなに感動的な演奏が聞けるとは」などお客様の満足度が高く、リピーターも増えています。
今回は11月23日公演に出演する『上野学園大学』をご紹介!
指揮者の清水醍輝さん、コンサートミストレスの林未奈子さん、成田叶さんにお話を伺いました。

【写真】上野学園のホール客席に座る指揮者。指揮者:清水醍輝

――2017年の音大オケ・フェスから上野学園大学管弦楽団を指揮されています。上野学園の魅力とは何でしょうか?

清水:通常の授業のことになるのですが、なんといっても!各楽器に1人ずつ、超一流のオーケストラプレイヤーの方々が先生として付いていて、瞬時に的確なアドバイスを与えてくださいます。そして、じっくり時間をかけて定期演奏会や音大オケ・フェスに向けて積み重ねる時間は、かけがえのないものとなってステージで放たれます。僕として感じる魅力は、そんなところです。

――今回のプログラムについて、時代も地域も全く異なる3曲ですが、どのような思いで選曲されたのですか?

清水:どうしても「少しでも多くの学生に演奏の機会を!」という思いが先行してしまうのですが…時代も地域も全く異なることを勉強しましょう!というところが一番強いと思っています。
そういう気持ちなので、各曲の雰囲気やサウンドにどれだけニュアンスを込めて演奏できるか、という思いでみんなステージにいると思います。

リハーサルの様子(2019年10月)

――学生への想いを強くお持ちなのですね。清水先生が学生を指導する上で大切にしていることはありますか?

清水:特に自分に指導のセオリーがあるわけではないのですが、学生の、内に秘められたものを見つけたい、と常に思っています。ちょっと刺激して、どんな風に反応するのか。そこの部分に関しては、わりと気長に見ていられるので。こうです!と言い切ってしまうのは、何かがそこで終わってしまいそうな気がして。

――最後に、今回の演奏会への意気込みをお願いします!
意気込みは、常日頃からありますよ!!とにかく、集大成!

コンサートミストレス:林未奈子(左)、成田 叶(右)

――今回、演奏する曲のどんなところに魅力を感じていますか?

林:「泥棒かささぎ」は全体を通して華やかな曲ですが、その中でも、中間部の木管と弦のメロディーが特に魅力的だと思います。
「三角帽子」は“ホタ”、“ファルーカ”などスペインの曲が用いられており非常に情熱的な組曲です。ファルーカ冒頭のホルンとコールアングレのソロは特に魅力的ですので注目して聴いていただけたらと思います。
成田:ヒンデミットは、バッハの対位法を好んだと言われ、またオーケストラを構成するほとんどの楽器のためのソナタを作曲した職人的な作曲家です。巧みなオーケストレーションが魅力的です。

――コンサートミストレスを務める気持ちはいかがですか?

成田:重圧のある仕事で、本番前まで死ぬほど緊張するのですが、それを乗り越えて本番楽しかった!と思った時にやりがいを感じます。
林:オーケストラを演奏面でまとめる仕事は、難しく感じるとともにやりがいであると思います。

――重責を担う役割でプレッシャーもあると思いますが、そんな中で大切にしていることはありますか?

林:オーケストラでは、常に周りの音をよく聴くように心がけています。パートを引っ張っていくことはもちろんですが、独りよがりにならないように周囲にアンテナを張るようにしています。
成田:自分の音に集中しがちですが、耳を広げて、なるべく沢山の楽器を聴くように心がけています。

――コンサートにいらっしゃる皆様へメッセージをお願いします。
林:4年間出演させていただいた演奏会ですが、今回で卒業となるので頑張りたいです!
成田:上野学園は人数が少ない分、上下関係なくみんなで楽しく取り組んでいます。そのチーム力を最大限発揮し、楽しんで演奏したいと思います。

【写真】本番で指揮をされる清水先生。第8回音楽大学オーケストラ・フェスティバルより(2017年11月25日)(c)藤本史昭

ドラマティックな音楽を聞かせてくれそうな上野学園の演奏にどうぞご期待ください!
オーケストラの演奏前に“エール交換”として行われるファンファーレにもご注目です。

第10回 音楽大学オーケストラ・フェスティバル
2019年11月23日(土・祝)15:00開演
【会場】ミューザ川崎シンフォニーホール

上野学園大学(指揮:清水醍輝)
 ロッシーニ:オペラ《泥棒かささぎ》序曲
 ファリャ:バレエ音楽《三角帽子》第2組曲
 ヒンデミット:ウェーバーの主題による交響的変容

国立音楽大学(指揮:準・メルクル)
 バルトーク:管弦楽のための協奏曲

【チケット】全席指定:1,000円 3公演通し券:¥2,250
【お問合せ】ミューザ川崎シンフォニーホール 044-520-0200(10:00~18:00)

※11月30日(土)東京芸術劇場、12月1日(日)ミューザ川崎シンフォニーホールでもシリーズ公演がございます。
詳しくはこちら 第10回 音楽大学オーケストラ・フェスティバル2019

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