【クラシック豆知識】1812年って何の年?
2019.05.11
祖国の勝利を描いたスペクタクル大作、大序曲「1812年」
ナポレオン率いるフランス軍がロシアに遠征したのが1812年。大軍勢がロシアに侵攻するも、ロシア軍の焦土戦術にあって退却、フランス軍は惨敗を喫することになる。ナポレオンの敗北、すなわちロシアから見れば勝利。ロシアの作曲家チャイコフスキーは、祖国の歴史的勝利を題材にこの大序曲を書き上げた。フランス国歌「ラ・マルセイエーズ」の引用はナポレオン軍の進軍を表現する。最後は帝政ロシア国歌の引用が鳴り響き、ドカン!と大砲の轟音とともに高らかに勝利を祝う。といっても、本物の大砲は使えませんが……。(文・飯尾洋一)
★★公演情報★★
ミューザ川崎シンフォニーホール&東京交響楽団
名曲全集第146回 【会場:カルッツかわさき】
【会場】
カルッツかわさき(川崎市スポーツ・文化総合センター)
【出演】
指揮:飯森範親
バリトン:ヴィタリ・ユシュマノフ◆
児童合唱:川崎市立坂戸小学校合唱団(合唱指揮:中島はるみ)♥
合唱:東響コーラス(合唱指揮:冨平恭平)★
【曲目】
ボロディン:だったん人の娘たちの踊り、だったん人の踊り(オペラ「イーゴリ公」より)◆★
ムソルグスキー:はげ山の一夜(オペラ「ソローチンツィの市」1880年版)◆♥★
チャイコフスキー:大序曲「1812年」♥★
カリンニコフ:交響曲 第1番