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【インタビュー】ミューザ・ソリスト・オーディション2015 合格者 佐藤玲果

2017.11.24

From_Muza

11月26日の「名曲全集第131回」に出演するソリストは、「ミューザ・ソリスト・オーディション2015」合格者の佐藤玲果さん。
現在、東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校の3年生です。
演奏するシベリウスのヴァイオリン協奏曲は、「いつか大ホールでオーケストラと弾いてみたいと思っていた曲」とのこと。
プロのオーケストラとの初共演でその夢が実現する、フレッシュなヴァイオリニストをご紹介します。

ミューザのステージで弾いてみたい!
そう思って応募しました

佐藤玲果さんがミューザ・ソリスト・オーディションを受けたのは、高校1年生のとき。ご自身でオーディションの情報を見つけて応募したそうです。
「本選はミューザ川崎シンフォニーホールで演奏できるということに惹かれて応募しました。クリアな響きのミューザで自分が弾いたらどんな音色がするのだろうと思ったんです。
2000席規模のホールでソロを演奏したのは初めてでしたが、本選では、洗練された響きに包まれて心地よかったです。演奏以外でも、バックステージや楽屋が立派ですごいなぁと思ったり、初めてのことばかりで社会科見学のようで楽しかったです(笑)」
参加者の中で佐藤さんが最年少だったそうですが、見事合格なさいました。
「まさか自分が、と驚きました。あんな素敵なホールで弾かせていただけて、本選だけでもすごくうれしかったのに、もう一度、しかも今度はオーケストラと共演できると思うと、心躍るようなうれしさを感じます」
プロのオーケストラをバックに協奏曲を弾くのは今回初めてという佐藤さんが11月に演奏する作品は、「大好きな曲」だというシベリウスのヴァイオリン協奏曲です。
「凍りついて張りつめた空気が、情熱的に変化していく様子が魅力的な曲です。シベリウスの故郷フィンランドの冬の寒さや、動物がうごめく情景が見えるような作品だと思います。3つの楽章すべて好きですが、特に第2楽章が好きで、雄大な音楽に心を打たれます」

将来の夢は
プロのオーケストラ奏者になること

佐藤さんは、ソロの勉強だけでなく、小学生の頃からジュニアのオーケストラでも演奏していらっしゃいます。「さまざまな楽器の音色が、緊張感の中で一体となるオーケストラが大好き」だそうで、将来の夢はプロのオーケストラ奏者だとか。
「小学4年のときに『都響とティーンズのためのジョイントコンサート』に参加して、都響の中で弾かせていただいたのですが、とても楽しくて、“ずっとこの中で弾いていたい!”と強く思いました。以来、私の目標は、プロのオーケストラに入団すること。そのためにヴァイオリンを本気で練習するようになりました」
ジュニアのオーケストラでの活動は、佐藤さんの心に大きなものをもたらしてくれたようです。
「2012年に宮城県の名取市文化会館でジュニアのオーケストラの一員としてチャリティー・コンサートで演奏させていただいたのですが、津波の爪痕が残る中、多くの方がいらしてくださり、“元気をもらった”とたくさん声をかけていただきました。そのとき、私自身の力は小さくても、音楽を通してなら、人を勇気づけられるかもしれない、と思いました。将来は、音楽を通して、社会に貢献できるようなヴァイオリニストになりたいです」
最後に、「名曲全集第131回」への意気込みを語っていただきました。
「“楽しみ”の一言に尽きます。小さい頃からの憧れのプロのオーケストラと一緒に演奏させていただけることに感謝をして、今の私にできる精一杯の演奏をしたいと思っています」
(取材・文/榊原律子)

 

佐藤玲果さん出演公演
ミューザ川崎シンフォニーホール&東京交響楽団「名曲全集第131回」
【日時】
2017年 11月26日 (日) 14:00開演
【会場】
ミューザ川崎シンフォニーホール
【出演】
指揮:秋山和慶
ヴァイオリン:佐藤玲果
【曲目】
ロッシーニ:歌劇「ウィリアム・テル」序曲
シベリウス:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品47
オッフェンバック:喜歌劇「天国と地獄」序曲
サティ(ケネディ編):スポーツと気晴らし
マルティヌー:ハーフ・タイム
オネゲル:交響的運動第2番「ラグビー」

※当日券あり
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