ホールアドバイザー小川典子企画
小川典子ピアノ・リサイタル「ミューザと歩んだ15年」
- 日時
- 2019年 9月28日 (土) 14:00開演
- 出演
- ピアノ:小川典子
- 曲目
-
モーツァルト: ピアノ・ソナタ第11番 イ長調 K. 331「トルコ行進曲付き」
ドビュッシー:「ピアノのために」
菅野由弘:「水の粒子」ピアノと明珍火箸のための(2010)
ジョセフ・フィブス:NORIKOのためのセレナータ(2018)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調 作品57 「熱情」
※13:10~13:40 小川典子と高坂はる香(音楽ライター)によるプレトークあり(指定席)
小川典子スペシャルインタビュー公開! - サービス
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託児サービス
未就学児童不可
料金
全席指定 | U25 | |
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一般 | 4,000円 | 1,500円 |
友の会 | 3,600円 | - |
U25は小学生から25歳が対象
チケット購入
一般発売
2019年5月28日(火)
ミューザ川崎シンフォニーホールチケットセンター
044-520-0200 (10:00〜18:00)
チケット取扱
- ミューザ川崎シンフォニーホール 044-520-0200
- チケットぴあ 一般:0570-02-9999 友の会:0570-02-9515
- ミューザ川崎・イープラス http://eplus.jp/kawasaki/
- ローソンチケット 0570-000-407
- 神奈川芸術協会 045-453-5080
お問合せ
ミューザ川崎シンフォニーホール 044-520-0200
自身のリサイタル、オーケストラとの数々の共演、CD録音や新作初演、また子ども向けの「イッツ・ア・ピアノワールド」やマスタークラスなどの教育的活動、自閉症児をもつご家族の皆様に寄り添う「ジェイミーのコンサート」など、その活動は極めて多岐にわたります。
小川典子がホールとともに歩んできた15年の軌跡を、響き渡るピアノの音に乗せてお贈りします。
※特別掲載「月刊ショパン2019年9月号」掲載記事
故郷のホールと共に、音楽の素晴らしさを広め続けた15年
神奈川県川崎市で生まれ育った小川典子さん。その川崎市に2004年7月に誕生し、
今年で開館15周年を迎えたのが『ミューザ川崎シンフォニーホール(以下、ミューザ)』だ。 「JR川崎駅前にクラシック専門ホールが建設されると聞いた時には我が耳を疑うほど驚きました」と語る小川さんだが、開館前から準備委員会として関わり、開館後はほぼ毎年演奏会をミューザで行うなど、今日に至るまで両者は親密な関係を築いてきた。
そして来る9月28日には、ミューザとの15年を総括するピアノ・リサイタル、その名も『ミューザと歩んだ15年』が行われる。プログラムは、ミューザでは初披露だというドビュッシー《ピアノのために》や、同会場では約10年ぶりに披露するベートーヴェン《熱情》、そして委嘱作品などで組まれている。
「《ピアノのために》はドビュッシーの初期作品ですが、ドビュッシー独特の和声やメロディーが華麗な技巧の中から聴こえてきて、とても魅力的です。頻繁に演奏される《前奏曲》や《映像》でなく、今回はあえてこの曲を選びました。また、委嘱作品をお願いする理由は、現在居住しているイギリス音楽界の影響もありますが、最も大切な理由は『作曲家は生きていて、音符を書いていた」ということを、今一度再認識していただきたい、というところにあります。おかげさまで、菅野由弘《水の粒子》は、ミューザ初演以来、各国で演奏を続けておりますが、どの地でも大好評をいただいています」
この15年間を振り返っていただくと、「2台ピアノ協奏曲の饗宴や『ベートーヴェン+』シリーズ、『NORIKO'S DAY』など、色々なことが思い出に残っています。その中でも、フェスタサマーミューザで始まった子供向けリサイタルがこんなに長く継続していることには、感慨深いものがあります。最初の頃は、 近くで鳴るピアノの音にびっくりする小さなお嬢ちゃんや、元気に走り回る男の子がご来場になりましたが、それが今では、世界のお手本になるような素晴らしい聴衆に育ったことに感動しています」と語ってくれたが、一方で小川さんの目はもちろん未来にも向いている。
「来年は、ロシアのピアニズムを楽しんでいただこうと考えています。また、いつの日か他の芸術分野とコラボしながら演奏会を開催できたら良いなあ、とも考えています。ミューザは、ロンドンでも良く知られている存在で、『本当に素晴らしい演奏会場なんだってね』と声を掛けられることがあります。激動の最中のイギリスにあっても、彼らは文化施設や文化活動にかける思いが強い人々なので、ミューザ川崎のことを、『“どこでもドア”を使ってそのままロンドンに移設できるのならぜひそうしたい!』と思っている人が多いと思いますよ!」
これからも小川さんとミューザの蜜月は続き、川崎から世界へと素晴らしい音楽を届けていくのだろう。期待に胸は膨らむ。
(文/編集部 矢澤学)
小川典子(ピアノ)
英国と日本を拠点に世界の主要オーケストラ・指揮者との共演や、室内楽、リサイタル等で世界各国へ演奏旅行を行う他、国際的なコンクールでの審査、各国でのマスタークラスなど、国際的で多彩な活動を展開中。録音は北欧最大のレーベルBISと専属契約を結び、34枚のCDをリリース。2018年にはサティのソロ曲を録音、2019年はドブニヨンのピアノ協奏曲をスイスで録音予定。
2013年には初のBBCプロムスへの出演で注目を集め、その後もポーランド放送響、モスクワ放送響、サンクト・ペテルブルク響、モスクワ国立響、BBC響など海外オーケストラとの共演や、国際コンクールでの審査、イギリス、フランスを始め多くの音楽祭にも招聘されリサイタルやマスタークラスを行う。2019年夏には、日本、英国、フランス、ドイツ、ポーランド、韓国の6カ国でそれぞれ行われる音楽祭に出演。
英国ギルドホール音楽院教授、東京音楽大学特任教授、ミューザ川崎シンフォニーホールアドバイザー、「ジェイミーのコンサート」主宰、NAS英国自閉症協会文化大使、イプスウィッチ管弦楽協会名誉パトロン、浜松国際ピアノコンクール審査委員長、国際音楽コンクール世界連盟理事。文化庁芸術選奨文部大臣新人賞受賞、川崎市文化賞受賞。2017年11月にはこれまでの貢献をたたえて英国ギルドホール音楽院より「フェロー」の称号が授与された。
オフィシャルHP http://www.norikoogawa.com/