音響はどうなるの?
2012年12月13日と14日に、試験演奏が行われました。建築当初に音響設計を担当し、今回の工事でも音響面でのアドバイスをいただいた永田音響、また東京交響楽団桂冠指揮者の秋山和慶氏もチェックに立ち会いました。東京交響楽団常任指揮者、大友直人氏の指揮でベートーヴェン「交響曲第9番<合唱付>」などを演奏し、その音響を確かめました。
東京交響楽団桂冠指揮者
秋山和慶
開館以来、一番良い時に被害に遭いがっかりしていましたが、先般行われたサウンドチェックに立ち会って開館当初の響きが戻っており、非常に喜ばしく 思いました。年月を経て乾燥を重ねることによ り、以前にも増してよりさらに素晴らしい響きになると確信しています。
東京交響楽団常任指揮者
大友直人
久々のミューザの響きは、以前よりも更に洗練されて、それぞれの楽器や声の響きがとても明瞭になったように感じました。何よりもこの素晴らしいホールに戻ることができたことを、大変嬉しく思っています。
東京交響楽団
ソロ・コンサートマスター
大谷康子
開館当時の臨場感あふれる響きそのままで、興奮するくらい嬉しかったです。年月と共にホールが乾燥して、私たちも弾きこんでいけば、さらに素晴らしい音響になることでしょう。ここに帰ってきた喜びを抱きしめて、4月1日のオープニングで演奏いたします。
ホールの「見え方、聴こえ方」徹底解説!
[取材時の曲について]
撮影時にステージで演奏(リハーサル)をしていたのは、ユベール・スダーン指揮の東京交響楽団。曲はラヴェルの「スペイン狂詩曲」でした。ステージいっぱいに、各種打楽器やハープなどを加えた3管編成のオーケストラが広がっています。
(文=オヤマダアツシ)
オーケストラとピアノ・リサイタルについてご説明していますが、ヴァイオリンやチェロなど器楽のリサイタルや室内楽コンサートの場合、音量がやや小さくなるため、よりステージに近い席がおすすめです。また歌手(ソロ)や合唱(声楽アンサンブル)の場合は音楽家の顔が正面を向きますので、センター・ブロックへダイレクトに声が届きます。
最近では、指揮者やオーケストラによって「対向配置」という並び方を採用するケースが増えてきました。その場合、第1・第2ヴァイオリンが指揮者の左右に分かれ、コントラバスやチェロが通常と逆サイドに並びますので、ステージの見え方や聞こえ方も違ってきます。事前の告知において「対向配置で演奏します」とアナウンスされることは極めて少ないため、「この指揮者なら通常配置だろう」「この指揮者は以前に聴いたとき対向配置だった」などと、経験をもって予想するしかありません。それでもわからない場合は音楽雑誌などに掲載されたコンサートの写真で判断したり、各オーケストラの事務局などに確認するなどが数少ない解決法になります。
4階席2列目以降の座席の足元に「足掛け台」が設置されました。4階席(4C)はステージが見やすいよう、座席が少し高めに設置されております。床から足が浮いてしまう方はぜひ「足掛け台」をご使用ください。
これまで2Cと表記していたエリアが「2CA」(2階中央席前方エリア)に、これまで3Cと表記していたエリアのうち6列目(前方)までが「2CB」、7列目以降を「3C」と表記が変更されます。
これまでの3C席というのは大きく2つのブロックに分かれており、それぞれ2階からも3階からも入ることができたため、「3階席なのに2階の扉から入る」と、混乱の元となっていました。
今回の変更で各階の階層がはっきりしたことで「3C席は3階の扉から入る」と、よりシンプルに、よりダイレクトにお席へ移動していただけるようになります。
チケット上の扉番号と座席番号の関係性もよりクリアになりますので、チケットに書かれるとおりの扉にご移動いただければ、その扉がお席に最も近い扉となります。